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2014.06.15 時計の針を戻すなかれ
8年前にどこかで見た光景だけど。
幸い第3戦の相手はブラジルではない。
それに本田は中田ではないし、香川は中村俊輔ではない。
もちろん長友も三都主アレサンドロではない。
ギリシャを攻め倒して、第3戦に賭けよう。

しかし悔しいのは、コートジボワールが強かったから負けたのでなくて、最初から最後まで日本らしさが全く出せかったことだ。相手に研究されて良さを消されたわけでもない。「ブラジルの高温多湿のせいだ」「試合前から降り続いた雨のせいだ」といわれれば、天を恨むしかないのか。

本田の一瞬のキレで先制したとはいえ、試合の最初から最後までチームは攻守に連動を欠いた。中盤でプレスが全くかからず、相手の身体能力に振り回されてズルズル後退する最終ライン。私は共に観戦した友人と二人で、ずっと悲痛な声を上げていた。

「このままじゃドイツの二の舞になる」「ただでさえ中盤でプレスをかけられないのに、ここで運動量の乏しい遠藤を入れる勇気は俺にない」「だから今野を中盤に上げてボランチを三枚にするオプションを試せとあれほど口酸っぱく言ってきたのに!」「ええい、他に守備のオプションはないのか!攻め倒す以外ないというのか、このチームは!」

山口蛍が毎度懸命にカバーへ戻り、森重が最後の最後でしっかり身体を張っていたから後半途中までゴールを割られることはなかったものの、決壊は時間の問題だった。DFにばかり責を問うのは酷なことだ。彼らはカンナバーロでもマルディーニでもない。

失点をすると守備の選手が叩かれ、得点できないと攻撃の選手が批判される風潮だ。実際、私が高校1年生の頃、初めてW杯に出場した日本代表では、ここまで日本サッカー界を牽引しながら本大会直前でメンバーを外された英雄に成り代わり、エースに使命された若きFWが期待に応えられず、「試合中ガムを噛んでニヤニヤしていた」などと今考えればよく分からない因縁をつけられた挙句、帰国後に空港で心ないサポーターから水をかけられた。

学生が勉強だけ、部活だけすればいいわけではないように、サッカーも「FWはゴールだけ狙えばいい」「DFは体を張って守備だけすればいい」という時代はとうの昔に過ぎ去った。現代の学生と同じでしなきゃいけないタスクはたくさんあるのだ。

かつて日本代表が決定力不足だったのは、DF陣の個人能力が足らないが故に前線から守備に奔走しなくてはならなくて。逆に攻撃に転じた時、FWの集中力がMAXに届かない、疲弊したシュートをインパクトする瞬間に腰が抑えきれなくて浮いてしまう、だから点が入らないという状況だった。

ザッケローニ・ジャパンになってからは評価が逆転して、今度は「守備がザル」と言われるようになった。しかしこれは最終ラインが思い切り押し上げて、且つ「良い形で攻撃が展開できるように」ビルドアップするタスクが個々のDFに課せられているからだ。彼らの後方支援があって初めて、香川や本田たちによる多彩な攻撃は輝きを放つ。逆にいえば、中盤以下の助けがなければ香川も本田も大したことはできない。彼らはリベリーやロッペンではないのだから。

野球と違い、サッカーは攻守が連動している。点が取れないのはFWのせいだけじゃないし、点を奪われるのはDFのせいだけじゃない。特に日本はまだ攻守に一人で何とかできるだけのトップタレントを抱えていない。だから連動が必要なのだ。チームとしての攻守に渡る連動が。

口ベタな川口能活が試合後、開口一番言ったように今日は「チームとして何をしたいのか全く見えない試合」だった。サッカーは対戦相手あってのものなので、いつも自分たちの試合ができるわけではない。だがクラブチームと違い、我らが日本代表は四年かけてW杯を目標にチームを仕上げてきたのだから、自分たちの「攻守に攻撃的なサッカー」「3点取られても4点取り返すサッカー」を貫いてベスト8の扉を叩いてほしい。

欧州や南米の強豪相手でも時に主導権を握れる戦いを見せてくれる日本代表は2006年ドイツW杯以来だ。その時は「ほのぼのレイク♪」のジーコが選手を放任しすぎて、いざ迎えた本番でチームが瓦解してしまった。2010年の南アフリカ大会は結果としてベスト16に進出したものの、両サイドの大久保・松井を走り回らせ、阿部勇樹をアンカーに置いた勤勉ではあるが、「自分たちの良さを出すのではなく、消耗戦で相手の良さを潰す」サッカーだった。

今回は違う。百戦錬磨のザッケローニが攻撃に比重を賭けたコンビネーション・サッカーを4年かけて用意してきた。高さ、強さはないものの、「これが日本サッカーだ!」と胸を張って世界に出せるほどのスピーディで小気味良い攻撃サッカーだ。結果を出してほしい。初戦に敗れたとはいえ、まだ大会は終わっていない。考えてみれば、あれほど良さが全くない試合であってもコートジボワールと接戦が演じられるのだ。冒頭に書いた通り、敗者復活戦となるギリシャを攻め倒し、自分たちのサッカーをもってコロンビアにチャレンジしよう。でないと、時がまた戻ってしまう。

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