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2015.09.20 チェリーブロッサムズ / 負けざる者たち
一夜明けても未だ興奮冷めやらぬ劇的な勝利だった。ラグビーW杯、日本vs南アフリカ。この試合は日本という国家、もしくはラグビーという競技が世界に存在する限り、永遠と語り継がれるだろう。

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「サッカーW杯で日本がブラジル破ったようなもの」って例える人いたけど、そんなもんじゃない。番狂わせの起きない心技体の実力差がスコアにはっきり出るラグビーにおいて。そうね、強いていうならめちゃくちゃ修行したヤムチャが一人でナメック星乗り込んでフリーザ倒したレベルかな(笑) それくらいの快挙。日本のチームスポーツ史上最高の大金星。過去どころか、自分が生きてる間、これ以上スポーツで感動する試合は観られないかもしれない。

ネルソン・マンデラと南アフリカのラグビー代表チームの活躍を描いたハリウッド映画『インビクタス』において、「日本代表がオールブラックスに17対145で負けたんだってよ」とネタにされた第3回W杯での惨敗から20年。中田英寿の登場以来、右肩上がりで成長を続けたサッカーに対し、ラグビー人気は地に落ちた。次回W杯は自国開催だというのに今大会、日本代表の初戦すら地上波生放送がないという扱いの悪さ。

ラグビーを知ってる人ほど「南アフリカになんて勝てるわけがない」と思っていた。「中三日でスコットランド戦あるんだから捨て試合にしろ」「ベストメンバー使うな」という意見さえあった。勝つ気があったのは、名将エディー・ジョーンズ(母と妻は日本人)以下、桜のジャージを纏う代表フィフティーンだけだった。

結果だけじゃなく、試合自体がもう最初から最後まで素晴らしかった。
フィジカル、スピード、テクニック。全てにおいて南アフリカに劣りながらチームワークと戦術、そして気迫で食い下がる日本。もう心技体、そして魂。「ラグビーは野球やサッカーに負けない、最高のスポーツなんだ!」ってことを全員が表現していた。大会前にメンバーが言っていた通り、「次の日本開催は自分たちの力で盛り上げる」という意志にプレーが満ち溢れていた。後半28分の流れるようなパス回しからの松島→五郎丸と繋げたトライは、おそらく今大会のベストトライとして何度も世界中で視聴されることになるだろう。

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試合は残り10分、英国ブライトンのスタジアム全体から湧き起こる野太いジャパンコール。本来公平な立場のはずの英国人アナウンサーが「いけえええええ」と絶叫する。せめぎ合いが続く。あと3点差。あと数センチ。あとちょっとのところで手が届くのに、届かない。涙声で「報われてほしい」とこぼす日本人解説者。

そして極めつけは後半ロスタイム、ラスト1プレー。敵陣ゴール真ん前でファウルを得て、日本が選択したのは確実に同点となる五郎丸のキックではなく、最後までチーム全員で逆転勝利を目指すスクラム。その瞬間、今日一番のどよめきと拍手が起こる。(ちなみにこの数分前、同点の状況からプライドをかなぐり捨てた南アフリカが同じように敵陣ゴール前で得た反則でトライを目指すスクラムではなく、確実に3点リードできるキックを選択し、会場全体からブーイングを浴びていた) ハリー・ポッターの作者に「こんなストーリーは書けない」と言わしめるほど劇的な展開。あと一回でもプレーが切れたら、反則が起きたら、ミスをしたら、試合が終わる。そんな綱渡りの中、ボールを素早く回して連続攻撃。右に左に回して回して回してそして……

それにしても。小さい頃から思っていたが、スポーツのナショナルユニフォームはやっぱりラグビーが一番美しくてカッコイイよ。桜のジャージ。ありがとう、チェリーブロッサムズ。次の試合もがんばって。
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